【読書】二十歳の原点ノート 感想その1

高野悦子「ニ十歳の原点」の3部作の一つで、彼女の中高校生時代の日記を遺族が公開したものである。
読み終わった第一印象は、私の人生で出会った本の中でもっとも理解が難しい本という
こと。
内容が難しい本なら世の中にいくらでもある。高校生の頃にトルストイの「戦争と平和」を読んだ時は半分ほどで読書を断念した記憶があるが、この本はそういうわけにはいかない。
といっても中高校生時代は、環境が私とは大きく異なる。
まず、彼女は高校は女子高であったこと。片や私は中高6年間男子校であったので当時同世代の女子と接触が少なかったので、そのあたりの微妙な機敏が判りにくいことは否定できない。
次に彼女は高校生まで栃木県という関東の内陸県で育ったこと。片や私は西日本の海と島のある広島県に大学進学まで住んでいた。地理的にも環境の違いは考え方の違いにある程度出てくると思う。
だからといって、断念するわけにはいかない。高野悦子さんという二十歳の女子大生が学園紛争や人間関係で行き詰まったのか最期には自殺するのだが、時代が違えど同じ大学に在籍して、彼女なりに社会正義や真実を追い求め続けて、最近になってあらためて共感した以上理解するように努めなければならない。
それにしても彼女は中学生時代から自我や正義感が強い反面、頼れる人を常に探しているところが既に感じられる。「着ている服の色が他の人と違うからといって不良扱いはおかしい、そう思われても自分は自分の良い道を進む」という意思の強さは、のちに学園闘争に突き進む要因の一つとも思う。
機会があったら一度栃木県を訪れてみようと思う。